キャリアコンサルタントに興味を持っても、40代・50代になると「今から資格を取って、本当に仕事につながるの?」と年齢が気になりますよね。
結論からいうと、キャリアコンサルタントは40代・50代からでも目指せる国家資格です。
ただし、資格を取っても、すぐに仕事が見つかるとは限りません。
この記事では、40代・50代からキャリアコンサルタントを目指すときの「年齢」「経験」「仕事」について紹介します。
これから資格を取るかどうか考える参考にしてください。
40代・50代からキャリアコンサルタントを目指せる?
40代・50代からでもキャリアコンサルタントを目指せます。
国家試験の受験資格には、「○歳まで」といった年齢上限は記載されていません。
年齢制限はある?
キャリアコンサルタント国家試験の主な受験資格には、
- 厚生労働大臣が認定する養成講習を修了する
- キャリアコンサルティングの実務経験を3年以上積む
などがあります。
関連する実務経験がない人でも、養成講習を修了して受験資格を得る方法があります。
ただし、養成講習を修了しただけではキャリアコンサルタントにはなれません。
国家試験に合格したあと、キャリアコンサルタント名簿への登録が必要です。
40代・50代も実際に活動している
40代・50代で活動しているキャリアコンサルタントもいます。
労働政策研究・研修機構(JILPT)が2022年に行った調査では、キャリアコンサルティングに関連する活動をしている回答者5,333人のうち、40代は21.9%、50代は41.4%でした。
50代が最も多く、60代以上も29.2%を占めています。
ただし、この数字は登録キャリアコンサルタント全員の年代別割合ではありません。
2022年の調査に回答した人のうち、キャリアコンサルティングに関連する活動をしていた人のデータです。
それでも、40代・50代で活動している人が一定数いることは分かります。
参考:労働政策研究・研修機構「キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」
今までの経験は活かせる?
40代・50代までに経験してきた仕事や生活は、相談者の状況を理解するときに役立つことがあります。
ただし、「年齢が高いほどキャリアコンサルタントに向いている」という意味ではありません。
キャリアコンサルタントには、相談者の話を聞く技術やキャリア支援に関する知識も必要です。
仕事の経験
今までの仕事で身につけた知識や経験が役立つ場面もあります。
たとえば、
- 人事・採用
- 社員教育・人材育成
- 営業・接客
- 就職支援
- 転職
などの経験です。
実際のキャリア支援では、企業の人事制度や労働に関する知識、他の部署や支援機関との連携なども必要になります。
厚生労働省が定めるキャリアコンサルタントの能力要件にも、人事制度や労働法、仕事と家庭の両立、中高年期のキャリアなどが含まれています。
参考:厚生労働省「キャリアコンサルティング実施のために必要な能力要件」
ただし、自分と似た経験をしている相談者だからといって、自分の経験をそのまま当てはめることはできません。
相手の話を聞き、その人がどうしたいのかを一緒に考えていくことが基本です。
子育てや介護などの経験
仕事以外で経験してきたことも、すべて無関係とは限りません。
40代・50代になると、
「子育てが落ち着いて、もう一度働きたい」
「親の介護と仕事をどう両立したらいいのか」
「今の仕事を続けるか、別の仕事へ移るか迷っている」
といった悩みを抱える人もいます。
子育てや介護、家庭と仕事の両立などを経験したことが、相談者の置かれている状況を理解する材料になることもあります。
ただし、こうした経験だけで相談の仕事ができるわけではありません。
今までの経験に、キャリア支援の知識や相談技法を加えていく必要があります。
未経験でも仕事にできる?
キャリアコンサルタント未経験でも応募できる求人はあります。
ただし、資格だけで採用が決まるわけではありません。
2026年9月に求人を調べたところ、経験不問・年齢不問の募集がある一方、人事・採用・就職支援などの経験を歓迎する求人もありました。
主な働き方
キャリアコンサルタントの資格を活かせる場所は一つではありません。
主な仕事には、
- 企業の人事や従業員のキャリア支援
- 人材紹介会社・人材派遣会社
- 国や自治体から委託された就労支援
- 職業訓練校
- 大学・学校のキャリアセンター
- オンライン面談などの業務委託
などがあります。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、企業、人材サービス会社、学校、ハローワークなどで働く仕事として紹介されています。
参考:厚生労働省 job tag「キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント」
雇用形態も正社員だけではありません。
契約社員、パート、派遣、業務委託などがあります。
40代・50代から仕事を探すなら、正社員だけに絞らず、自分がどんな働き方をしたいのかも考えてみましょう。
資格以外の経験も見られる
求人では、キャリアコンサルタント資格以外の経験やスキルを求められることもあります。
今回確認した求人では、
- 人事・採用・人材紹介
- 就職相談・学生支援
- キャリア面談
- 企業訪問・求人開拓
- WordやExcelなどのPC操作
などの経験やスキルを求める募集がありました。
普通自動車免許が必要な仕事もあります。
そのため、仕事を探すときは資格だけではなく、今までの経験と組み合わせて考えることも大切です。
人事経験があるなら企業内のキャリア支援、教育関係の経験があるなら学校や職業訓練など、自分の経験から仕事を探す方法もあります。
求人名だけで判断しない
求人を探すときは、「キャリアアドバイザー」「人材コーディネーター」といった名前だけで判断しないようにしましょう。
国家資格のキャリアコンサルタントとして相談を行う仕事とは限らないからです。
人材紹介会社などでは、求人の紹介や企業への営業、応募者への連絡などが主な仕事になっている場合もあります。
資格を活かして相談支援をしたいなら、求人名だけではなく実際の仕事内容まで確認することが大切です。
何歳まで働ける?
調べた限り、キャリアコンサルタントの資格に年齢による定年はありません。
ただし、仕事として何歳まで働けるかは勤務先や働き方によって変わります。
資格そのものに定年はない
キャリアコンサルタントは5年ごとの更新制です。
資格を維持するには、原則として知識講習8時間以上、技能講習30時間以上を受講して更新手続きを行います。
そのため、50代で取得したら数年しか使えない資格ではありません。
ただし、一度取得すれば何もしなくても一生有効という資格でもないので、更新に必要な時間や費用も考えておきましょう。
働ける年齢は勤務先によって違う
会社や学校などで雇用される場合は、勤務先の定年や契約期間があります。
募集・採用で年齢制限を設けることは原則禁止されていますが、定年年齢を上限とする場合など、法律で認められている例外もあります。
実際に今回確認した求人でも、年齢不問の募集がある一方、定年などを理由に年齢条件を設けている募集がありました。
業務委託や独立なら会社の定年制度はありませんが、仕事が自動的に入ってくるわけではありません。
案件への応募や選考、契約更新などが必要です。
「定年のない資格だから何歳でも働ける」と考えるのではなく、自分が希望する働き方ではどんな求人があるのかを確認しておくと安心です。
キャリアコンサルタントになるには?
キャリアコンサルタントになるには、受験資格を満たしたうえで国家試験に合格し、名簿へ登録します。
関連する実務経験がない人は、厚生労働大臣が認定する養成講習を受ける方法があります。
資格取得までの基本的な流れ
養成講習を利用する場合は、おおまかに次の流れです。
- 厚生労働大臣認定の養成講習を受講する
- 養成講習を修了する
- 国家試験を受験する
- 試験に合格する
- キャリアコンサルタント名簿へ登録する
受験資格や試験については、最新情報を公式サイトで確認してください。
養成講習を選ぶ
40代・50代から養成講習を選ぶなら、料金だけではなく、最後まで受講できるかも確認しておきましょう。
仕事をしながら学ぶのか、家庭の予定と両立できるのかによって、通いやすい講座は変わります。
特に確認しておきたいのは、
- 受講期間
- 授業の曜日・時間
- オンライン対応
- 欠席した場合の振替や補講
- 国家試験対策
などです。
主要な講座の料金や学び方については、別の記事で詳しく比較しています。

目指す前に確認したい3つのこと
キャリアコンサルタントを目指すか迷っているなら、講座へ申し込む前に次の3つを確認してみてください。
- 資格取得までに必要な時間と費用
- 資格を取ったあとにやりたい仕事があるか
- 今の生活と両立して学べるか
①時間と費用
キャリアコンサルタントの養成講習には、まとまった受講期間と費用が必要です。
講座によっては教育訓練給付制度の対象になる場合もあります。
利用できるかどうかは自分の条件によって変わるため、申し込む前に確認しておきましょう。
講座ごとの料金や給付制度については、講座比較記事で詳しく紹介しています。
②資格取得後の仕事
講座へ申し込む前に、一度求人を検索してみるのがおすすめです。
自分が住んでいる地域で、
「キャリアコンサルタント」
「就職支援員」
「キャリアセンター」
などで検索してみると、どんな仕事があるのか分かります。
求人を見るときは、
- 正社員・契約社員・パートなどの雇用形態
- 年齢条件や定年
- 必要な経験
- 資格以外の応募条件
- 実際の仕事内容
まで確認してみてください。
ハローワークでもキャリアコンサルタントや就職支援に関する求人を検索できます。
「こういう仕事ならやってみたい」と思える求人があるかどうかは、資格を取るか決めるときの判断材料になります。
③仕事や家庭との両立
資格を取りたいと思っても、講座を続けられなければ負担が大きくなります。
40代・50代は、仕事だけでなく、家事や家族の予定、親の介護などと重なることもあります。
授業の曜日や時間だけではなく、欠席した場合に振替できるのか、オンラインで受講できるのかも確認しておきましょう。
「一番よさそうな講座」より、今の生活で最後まで続けられる講座を選ぶことも大切です。
まとめ:40代・50代からキャリアコンサルタントを目指すなら
キャリアコンサルタントは、40代・50代だからという理由だけで諦める必要がある資格ではありません。
実際に40代・50代で活動している人もいて、今までの仕事や生活で経験してきたことが相談者を理解するときに役立つこともあります。
ただし、資格を取れば仕事が保証されるわけではありません。
これから目指すなら、年齢だけを気にするのではなく、資格を取ったあとにどんな仕事をしたいのか、今までの経験をどこで活かせそうかまで考えてみてください。
講座へ申し込む前に実際の求人を見てみると、自分がキャリアコンサルタントを目指すかどうか判断しやすくなります。
